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学術フロンティア講義 (Sound-Art Creation)  

John Cage (ジョン・ケージ 1912年 – 1992年)

「偶然性の音楽」をもって、伝統的な西洋音楽に非西欧的音楽思想や音楽表現による大きな衝撃を与えるとともに、その音楽表現を現代音楽の主要な様式の一つに定着せしめ、終始、現代作曲界の最尖鋭部分の牽引力として自己変革の先頭に立ち、音楽家のみならず、舞踏家、詩人、画家、彫刻家、写真家など広い分野の芸術家に大きな影響を与えた現代アメリカを代表する作曲家である。

中国の易にヒントを得て、チャンス・オペレーションにより作品を決める「偶然性の音楽」や、演奏者がステージ上のピアノの前に黙して坐ったままその間の観客のざわめきや野外の雑音などを「音楽」として提示する「4分33秒」などで、作曲者に統御された作品のあり方を、演奏者の自発性、さらには偶然性にゆだねる考えを打ち出した。また、ピアノの弦にゴム、金属、木などを挟んで音色やリズムの多彩さを持たせた「プリペアド・ピアノ」を考案。ラジオ受信機やレコードのターンテーブルをつかいあらゆる「ノイズ(雑音)」を「楽音」として開拓するなど、自然界や人間の現実世界に溢れるあらゆる「音環境」に音楽家の意識を拡げた。

こうしたあらゆる面から西欧的価値観の延長線上にある「芸術」の意味を問い直す活動で、20世紀最大の前衛芸術家ともいわれている。

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